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2005.2.
25

ヒレをもらったイルカ

病気で尾ひれの75%をきりとってしまった「フジ」というイルカのお話をTVでみた。
この病気で助かったイルカは今までいなかったらしい。
でもフジは尾びれを切除することで助かった。

命は助かったけれど尾ひれがないとイルカはほとんど泳げなくて、彼女もプールに浮かんでいるだけの時間が長くなったという。
泳ぎ回ってジャンプして・・・というイメージの強いイルカが浮いているだけなんて、あまりにかわいそうな映像だった。
フジがいる水族館の獣医さんが言っていた。

「フジと向き合うと問われている気がする。命は助かったけど私はイルカとしてはどうなのよ?って」

そこで彼はタイヤメーカーに彼女の人口尾びれを開発する依頼をした。
尾びれが完成するまでに2年もの月日がかかったけど、尾びれをつけたフジは「泳ぎ」を思い出して本当に生き返った。
イルカショーに出てジャンプもできるようになった。
やっぱり生きとし生けるものは、「生きている」ことが楽しくなかったら「生きて」はいけないんだなあと思った。

「“生きている”ことと“死んでない”ことはちがうんだ。」


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